恩田陸 「Q&A」


Q&A

Q&A


面白かったです。全般をQ&Aだけで勧めた形も新鮮でした。
ホラーじゃないんだけど、モチーフや舞台となる物が自分に非常に近しいだけに、なまめかしい、なんとも言えない怖さがある。恩田作品ではこの感覚、久しぶりだなー。


ただ、ラストは「劫尽童女」「ロミオとロミオの空は永遠に」「ねじの回転」等と共通する傾向の印象を受けた。
この「共通する傾向」を言葉で表すのは、すごく難しい。
なんというか…悪く言えば、「急に”救いのある(or今までとは違う)世界”へ高く飛び越えて行ってしまう主人公(登場人物)」…と、いうべきか…


うーん。
この、怖いモノや救いようの無いものを、最後まで徹底して書き通さないところが、恩田陸らしいと言えばらしいんだけど。
私の好みがさらっと終っている「木曜組曲」や「黒と茶の幻想」だったりするので、イマイチ違和感が残ってしまう。
そういう傾向にあっても、ちょっと違うニュアンスを含んだ「MAZE」、「月の裏側」のラストは割と納得できるのになあ。


まあ、なんだかんだ言っても私は恩田陸の大ファンなので、これは単なるワガママなんですけど。ハイ。
恩田作品は本当に読んでいて退屈した事が一度も無いし、毎回、仕組まれた巧妙な手口に本当にわくわくします。
なによりも、ノスタルジー感が溜まらないんですが。
中学校の時から読み始めて、気付いたら出版されている作品、ほぼ制覇してた!
いつも借りてる地元の図書館が、積極的に恩田作品を買ってくれて、ホント、すご〜く重宝してますv
この場を借りてお礼を(笑)。センキュウ〜☆